店舗持ちをやめたスコーン専門店・東京スコーン店長の日々雑記
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ディフェクト臭(2010/6/25)

カッピングの評価法の中に、注釈として「ディフェクト」という項目があります。ディフェクトとは、豆の汚れと欠点があり、欠点についてはコーヒーのフレーバーに著しく悪影響を及ぼす要素のある豆が混入されている、という指摘につながります。

ディフェクト臭は「ゴムのような」「サワー(すっぱい!)」「発酵した臭さ」「薬品臭(塩素っぽい)」などが代表的です。
ディフェクト臭は、淹れたコーヒーの時間が経てば経つほど出てきます。さらに抽出後の湯の温度が下がってきたときに、この臭気を特によく感じとることができるようになります。カッピングは、こういった臭をキャッチするのも簡単にできます。プロの世界では、カッピングは時間をかけませんが(複数銘柄を同時に行うことが多かったり、第一印象の香味を取ることを目的としていたりで)、家庭でできるカッピングでは、時間をかけてひとつの銘柄を色々な角度からチェックする余裕があります。ディフェクト臭のチェックは、カッピング開始から6分以上置いてからやると、ものすごくわかったりします。

巷でいう「おいしいコーヒー」と、「そうでないコーヒー」の違いで共通することは、「淹れたてはおいしいけれど、時間が経つと飲みたくなくなる」というようなものが多いと思います。その理由のほとんどは、このディフェクト臭によるものです。湯温が高いうちは、香味成分がすべての成分に勝っていますが、温度が下がって香味成分が弱くなると、違うニオイがしてくるのが、ディフェクト臭です。

ディフェクト臭から逆に考えていくと、良いコーヒーとは、時間が経っても香味の力が落ちない、あるいはディフェクト臭がないことが、必須条件となるといえます。

ディフェクト臭の原因物質は、何でしょうか?基本的には「欠点豆」といわれているコーヒー豆ですが、それ以外にに豆全部が発酵してしまっている場合にも、このディフェクト臭はします。特に日本に流通するコーヒー豆にはこの傾向が顕著だ、というのを知ったのは最近のことです。これは、コーヒーを船で運ぶときに赤道を通り、その時にうける高温のダメージで豆が枯れたり、発酵したりしてしまうのが原因です。堀口珈琲やワイルド珈琲などでは、スペシャルティーコーヒーをリーファーコンテナ(冷蔵庫つき貨物船)で低温管理して輸送するため、赤道上の高温帯を通っても豆の品質の変化・劣化がおこりません。この取り組みをしているかしていないかで、同じスペシャルティーでも品質が天と地の差に開いてしまいます。。

たとえ80点以上のスペシャルティーという評価を得たとしても、その後の管理が悪ければ、スペシャルティーではなくなってしまいます。