店舗持ちをやめたスコーン専門店・東京スコーン店長の日々雑記
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シャッターを開けてみたい
シャッターが下りてる店舗の事情、地元の人たちとの会話から「貸したいけど、貸せない」というのも結構あるのを感じました。

古いお店、こういう間取りが多いのですよ。


わかります?

こういった間取りは、店舗兼住居の典型例です。そして、シャッターがしまったほとんどのお店の主は、高齢で自分の商売をたたんだ人が多いです。自分用のお店としての利用しか考えていなかったので、人に貸す、となると水場や居間のプライバシーはどう保護されるのか、という対策がありません。壁を作ればいい、というだけではないですね。店舗部分をどんな人に貸すのか、とか、スペースを共有することに対する違和感などもある。いわば、物質的なものと精神的な仕切りの仕方に具体策がない。

ですから、単に不動産やさんを介して「賃貸物件」という看板を下げるだけではないものが、たくさんあるのだなあ、と感じます。シャッターを閉じてる多くのお店が、「賃貸」という看板を掲げない理由のひとつは、こういうこともあるぞ、と(他にもっとややこしいのがありますがそれは別の機会で)。

勝手に、僕なりに、この解決策はないのか、と考えてみました。
実際に地元の顔役とも一部話した内容でもあるのですが。

1.借りたい人が貸したい人とじっくり話す
あたりまえのことなのですが、不動産の「賃貸契約」から借りたい場所の話をするのではなくて、このシャッターが閉まった空き店舗でどんなことをやりたいのだ、という話を、オーナーと直に話をして、そのお店作りにみあう仕切りの仕方について具体的に話をすればいいのかな、と思いました。

まあ、かなり難しいでしょうね。最初は会ってもくれないでしょうし。不動産やさんに仲介依頼して、賃貸契約書を作ってもらうのが一番手っ取り早いのでしょうが、そもそも貸そうと思ってるかどうかもわからない人にそれをやると逆効果ってものです。こういう人たちと交わるには、それこそ腰をすえて、街の人たちとふれあい、覚えてもらい、地域ののひとたち(=顔役とか)の助けも借りて話をする環境を作らないといけない。

2.商店街の助成金制度を活用する
助成金とは、返済の必要が無いお金であるため、公益性が重視されます。一昔の公益性とは、商店街のような事業主の集団に対してあれこれと官が施す施策を通じて下りていたお金です。しかし今となってはさびれた商店街ほど、この助成金を多用するようになってしまい、自分でリスクをとって(融資などの借入をして)新しいチャレンジをしていこう、という牙を抜かれたふぬけ薬としてマイナス的な効果を出しているものが多く、実際に区の担当者もそういった状態に頭を痛めているというのが、ヒアリングをしていてわかったことでした。

人にチャンスを与える、というテーマにこれを当てはめると、僕はこう考えます。

この、間取りの改修に助成金を出すというのはどうでしょうかね?
事業計画書の提出を義務付けたカタチで、水周りの改修で最大50万円までの助成とか。リフォームの50万円って、かなりの額です。誰のためになったのかすらわからない(=調査もしない)くだらない打ち上げ花火のようなイベントに数百万もかけるならば、新規開業を考える人たちに50万円ずつ助成したら一体何軒のお店のシャッターを上げることが出来るのか、と思います。イベントひとつ打つよりも、数軒のお店が新規オープンしたほうが、よっぽど地域は活性化するのではないかと思います。ま、これにもグランドデザインは必須ですが。

また、金融機関マターで考えると、助成金を受けた事業主は、「官からお墨付きをもらった」というタグがつきます。公的機関と取引のある事業主の信用度が格段に高いということは、その後のチャレンジで融資を受けるときの支援材料にもなるのですよ。

まちづくり、まちづくりと言ってるだけではなくて、こうやって頭を使いましょう。
そして、動いて、実を結んでください。
口だけ「まちづくり」、もうたくさんです。