店舗持ちをやめたスコーン専門店・東京スコーン店長の日々雑記
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街づくりの苦い思い出と新しいまちのづくりカタチ

街づくりといっても学園祭ですが。しかし、人口3万人程度の小さい街。そんな環境で学園祭をやる、ということは、一定の集客が見込めるわけで、即まちづくりに直結してしまうところがありました。

学校設立3年目。僕は新入生として入学し、学校として初の学園祭をやろう、とう企画が生徒会で持ち上がりました。興味のある人にとりあえず集まってもらって、どうやろうか話し合う。っていっても、発起人がすでにプランを持っていて、誰がどこを手伝ってもらうか、という話の流れでしたが。

イベントの進行プランを聞きながら、「そもそもなぜ学園祭をやりたかったのか?」というようなことを、僕は聞いた記憶があります。「やろう、やろう」でしかなくて、発起人のわがままのようなところも見えたので。街の人も参加するイベントたりえるのか?という指摘も。しかし「1年生は、すっこんでろ」的な扱いを受けて僕の質問や指摘は無視。ま、先輩後輩の世界じゃ当然でしたが。で、僕はいちおう手伝いましたが、意見はせずに様子見してました。

街の人たちも参加してもらう、としたものの、宣伝もちゃんとせず、街の人にちゃんとあいさつもせず。結局内輪で盛り上がって騒音の苦情をたくさんいただいてイベントは終了。そもそも街の人たちからの来訪者は少なくて(ほとんどなかった)、反省会すらせずに、首謀者達は去っていきました。

自分勝手な馬鹿にふりまわされて、学校の評判も落とす。
害もいいところ。
お金と時間を無駄遣い?

そんな感想を当時持っていたのを覚えています。

そして、自分の考えを反映させていくには「自分が力持ちにならないといけないな」と決心したのも覚えています。

どんな力持ちを目指したのか?

学園祭は人海戦術です。人の束を持っているのはクラブやサークル。それをさらに束ねるのは生徒会。ですから、僕は生徒会で力を持とう、と思いました。生徒会長になったわけではないです。生徒会長になるのに、うちの部が首をタテに振らないとだめな状態(票が入らない)にしました(汗。

当時入っていたクラブで毎週イベントをやって(=飲み会)部員の結束力を高め、部員数増加策を徹底的にやりました。数は力。当時としては学内最大規模の部員数を持ったクラブにしました。運動系のクラブだったので、「対外試合」と称して社会人や隣町の大学の部に出向いて組織として街とのつながりをつくり、学園祭のときにはそういった人たちをスタッフとして呼んで共に運営をしました。

僕の卒業の年、人口3万人弱の街で、1000人以上を集めた学園祭を作ることが出来ました。いろんな人たちが笑顔で帰っていきました。その手ごたえはものすごく大きかったと今も思っています。これをきっかけに、学術的な交流が増えていければいいな、と思って後輩にいろいろと計画を作り、残してみましたが、しかしそれがピークだったみたいで、だんだんと学園祭は集客力を失っていき、最後は学校まで倒産してしまいました。

結局、自分のしたことも、馬鹿のひとりよがりの仲間入りで、打ち上げ花火でしかなかったのです。

イベントの成功を活かす。これも大事ですが、もっと大事なのはイベントの先に何があるのか、何がしたいのか、というグランドデザインでした。イベントはちょっとした刺激剤です。僕はその刺激だけを見ていて、イベントの下にある人々の毎日の普通の生活を見ることをしていなかったと思います。

普通の生活は、イベントによってどんな変化が生まれるのか?
その変化は参加者だけではなくその地域の「すべての」あるいは「多くの」人にとってよいことなのか?

そんな考えがまず大事で、そして必要なんですね。でないと、イベントにいくら夢中になってもそれが終わってしまったら何も残らないかもしれないのですよ。みんなに応援してもらえない。地元の人から他人事のようにイベントを扱われてしまったら、そのイベントは意味を成さないことになります。

僕の創業は、この考え方の延長上にあります。

まず、人が集まれる場を作る。
名店との連携がまず条件です。独りでやるのではなく、複数で協力してやっていくことで、そのロケットスタートが切れます。

最初に集まる人は、誰でもよいわけではありません。ある程度のネームバリューを持っている人たちにまず来てもらって、イベントや作品のクオリティーを一定のレベルにまで一気に上げてしまいます。そうすると、無責任なクオリティー・無責任なアイデアしか持たない人材はふるいわけしやすくなります。

テーマは衣食住。それぞれの分野で活躍する人が集まれる場、腕を振るう場を提供し、そういった人たちの手によるプロダクトやイベントを通じて、特定の文化を創業の地で新しく創っていきたいです。それを目当てに集まってくる人たちに定着してもらい、さらにたくさんのイベントや生活向上のための試みを、狭い地域でたくさんやってもらう。新しい人がそれを見て、目指してさらに集まる、というような流れを作りたいのです。目安は半径300m以内の地域で、月に1つイベントが開かれていること。これが延々と、継続して開かれていたらどうなります?って、誰でも想像しやすいですよね?

僕の考え方は、単に商店を増やせ、シャッターを開けろ、という街づくりではないです。楽しいことをやっていける環境を作る、やってみたいことをやらせてみる地域社会をつくることがまず大事で、僕はそういうお手伝いを、お店を通じてできるような試みをしてみたいのです。

ただ、お店を開くだけなら、他の人がやればよい。僕にしかできない創業を、目指していきたいですね。